June 06, 2004

塩らっきょと水茶漬け

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泥付きのらっきょうを1キロ買って、塩漬けにした。
ウチは菓子を作るとき以外、調理に砂糖を使わない。だから甘酢漬けというものは作らない。
皮を剥いて塩を振って、呼び水と一緒に瓶に入れ、水が上がるまで室温で放置する、それだけ。
瓶の中で発酵するから、毎日数回、蓋を開けてガスを抜いて、振って、その繰り返しで一週間。
らっきょうで一杯やりながら、エントリー。

いつも主食はパスタかパン、米は二ヶ月に一度くらい炊く。
今日は朝から米。漬け上がったばかりの、らっきょうのため。
昼過ぎて、小腹がへって、せっかく炊いた飯がまだあるから、フリカケかなんかで満たそうとガサゴソ。
出てきたのは、鮭茶漬けの素。
そういえば20年以上も前のこと、妙義の麓の、母方の実家に帰省したある日、お茶漬け食べたい、とリクエストすると、ちゃぶ台にはご飯とお茶漬けの素だけが並べられた。
お茶ちょうだい、と言うと、親戚のおばさんは湯呑みにお茶を淹れてくれた。
違うよ、お茶漬けにかけるお茶だよ、と言うのだがなかなか理解してもらえない。
おばさんは、これにお茶かけて食べるのかい?変わってるねぇ、と目をまるくして驚いた。
そりゃそうだよ!お茶漬けだもん!
どうも母方の実家では、そういう食べ方が定番だったらしい、私はそれでお茶漬けの素をフリカケ代わりにすることを覚えた。かなりショッパイが、いけないこともない。
まそんなことだ・・・と思い出に耽りながら、ぱらぱらと、飯の上に振り掛ける。
と、傍らに氷水。
私は酒以外の飲み物は、たいがい水だ。
またふと思い出す。
大工のまっちゃん。夫の同級生で、友人だ。
夏は水掛け飯に限るよな、さらさらーっと入っちゃうんだ、うまいんだ、これが。
え~?ご飯に水掛けるの?おいしいの?
うまいんだって!夏は!やってみな!
そう言ってた。ふうむ・・・水掛飯か・・・。
えいっ。じゃばっ。
シャバシャバシャバ・・・らっきょシャリシャリ・・・シャバシャバ・・・シャリシャリ・・・
う。うま。
米粒がプリプリ引き締まって、心地よく喉を通過していく。後味すっきり、らっきょうとの相性◎。
お、おかわり。

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夫にも勧める。
水茶漬け、食べる?
え?水?いや、いい。他のがいい。
いーや。うまいんだって。騙されたと思って。
・・・わかった、食べるよ・・・
覚悟を決めた様子。
シャバシャバシャバ・・・・
う、うまいね、これ。
ふふふふふ。らっきょも合うよ。
バリバリバリ・・・うん、合う。シャバシャバ・・・バリバリ・・・
おかわり?
おかわり。あーうまいけど、お茶漬けの素でいいのかどうか微妙だね。
いいわけない。出汁で作ったら最高にうまいだろうなあ。まこれはこれで、ロックアイスとミネ使えば結構いける。ご飯はちょっとだけってのも大事。
自営業につき立ち食いの、そんな午後でした。

因みにらっきょうは、発酵の具合を見計らって、冷蔵保存です。
お味はエシャロットを思わせる。だから夜にらっきょうを使ってボンゴレを作ってみたら、遜色なくいけました。エシャロットの代用は、玉葱よりらっきょうの方が近いかも。
そろそろ入梅。
今日はまだ、夏のような、気持ちのいい一日でした。
今もまだ、空には満月。

投稿者 noz : June 6, 2004 03:28 AM
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