November 09, 2003

焼き鳥とおにぎりの屋台

20031107008gz.jpg
腹がへったよ~、と車を走らせていたら突如もうもうと美味しそうな煙をあげる屋台を発見。
いただいた!と迷わずPIT IN。
いらっしゃい!黒髪をうしろにひっ詰めたお兄さんが煙に包まれ黙々と炭火で鳥を焼く。
手羽やつくねは一串150円、ももや軟骨、皮は90円、おにぎり100円、ビール紙コップで200円。
しゃけ2個と焼き鳥塩ミックスちょーだい。
はいまいど、650円、あ、大根食べませんか、たくさんあるから持ってって、ただで。
え。いーんですか。
かわいいエプロンをつけた娘さんみたいな奥さんが出て来て笑う。
採ったばっかりのをもらったんだけど、こんなにいっぱい食べきれないから。
屋台の傍らには土の付いたりっぱな大根が山積み、せっかくだから一本いただきました。
炭の香り、熱い肉汁、冷めても美味しいお米。
おにぎりと焼き鳥の、優れたデザイン性とパフォーマンス性はそれだけでもウキウキ、
車の荷台に大根乗せて、助手席と運転席ではしゃいで食べるのは尚楽しい。
まだ十分明るい夕方、これでビール飲めたら最高なんだけど。
20031107009gz.jpg
夜、大根の葉は塩で揉んで漬物に、皮は厚くむいてきんぴらに、あとは土鍋で炊きました。

投稿者 noz : November 9, 2003 04:19 AM
コメント

私はその時の運転手。
この屋台は「めしや」の看板を下げた定食屋の駐車場にある。
店前の通りは何年か前に整備された新しいバイパスで並びには郊外型の大きな電器屋、本屋、おもちゃ屋のほか、チェーン店のカレー屋、とんかつ屋、ファミレス、居酒屋が建ち並び、その他には畑、畑、田んぼ、田んぼ・・・。
運転手は想像する。
この焼き鳥を楽しそうに焼いている30代、奥田民男似のオーナーは、かわいらしい奥さんと3年くらい前に清潔感のある定食屋を作った。地元の美味しいお米。飾らないシンプルなおかず。隣りの畑で取れた野菜を使ってお昼のサービスランチは500円。きっとお客さんに喜ばれるに違いない。
ところが夜はお客が少ない。田舎のバイパスは取り締まりも厳しく夜が寂しい。
近くに農地だったところに建ったアパートも幾つかあるのに。
ある日、常連のガス屋さんが言った。
「夜は駐車場に屋台だして焼き鳥焼いたほうがお客さん来るんじゃないの~提灯下げてさ」
それだ。
普通、冷やかしだと聞き流すような事だが試してみる。
ガスで焼くんじゃ道具が要るし、そんなの何処にでもあるから炭で焼こう。ランチで残ったごはんはおにぎりに。近所の人が自転車で気軽に飲みに来れるようにビールは200円。駐車場に簡単なイスだけ用意しとこう。足らなくなれは瓶ビールのケースもある。
気に入った。
炭火でふっくら焼き上げられた焼き鳥。
暇そうなチェーン店の並びで楽しそうに串を返す奥田民男。
ごちそうさまでした。

Posted by: nOz : November 9, 2003 11:32 PM