April 26, 2005

十円饅頭


 ギンレイホールの加藤さんが、満面に笑みをうかべながら「おみやげ」といって赤い箱を取り出した。「招福まんじゅう」と書いてある包み紙をひらくとちいさなまんじゅうが10個ずつ2段入っている。去年、加藤さんの事務所のある成田駅の近くに開店した饅頭屋の、ひとよんで十円饅頭だ。
黒砂糖のはいった茶色の皮に包まれたこし餡の饅頭は、値段を考慮にいれて評価すると、とてもうまい。直径が30から35mmの小さい饅頭は20個でも200円でしかない。なかなかの売れ行きなのだそうだ。これだけしかつくらない、売らないといういさぎよさに加藤さんは感心するのだが、ビジネスマンとしては、これで儲かるのだろうかと心配しないではいられないらしい。近頃では、この20個の値段ではケーキひとつが買えないことが多い。饅頭をつくるのには、大きくても小さくても手間はさほど変わらないだろうに。健闘を祈りたい。

投稿者 tam : 05:27 PM | コメント (2)