August 26, 2005

余市やな

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那須塩原市(旧黒磯市)の隣り、黒羽町の"余市やな"に行って来ました。
台風の影響で怪しい雲行きのなか注文。川沿いのテラス席で待っていたら早くも雨が..慌てて店内席に避難しました。ちょっと残念。

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注文したのは梅セット(鮎塩焼き2匹、鮎フライ、ご飯、みそ汁、漬け物)と鮎の刺身、鮎の一夜干し。これを2人でシェアいたしました。塩焼きとビールは最高ですなぁ〜、刺身はプリプリ、一夜干しは濃いめの塩味でまたビールが。。
もっと早い時期であれば、稚鮎の天ぷら、なんていうのもあるらしい。それはまた来年ですね。

投稿者 nOz : 04:56 PM | コメント (0)

February 18, 2005

川魚を焼く青年

きのうは朝から雪がたくさん降った。
林の中やその横の砂利道に積もった雪は、今朝からの暖かな陽射しに融けて、雪面の下に雪解けの川を作っていた。陽射しは温かいが、雪の上を走る風は流石に冷たい。今日は久しぶりに温泉に浸かりに行こうと車を出した。
昼の2時を回った頃、町道沿いに「焼魚」の看板を見つけた。
夏のとある観光地、トイレ休憩に寄ったドライブインで、冷凍された魚を長時間焼いていたのではないか、と思わせるほどカピカピになった鮎を手渡されたことがある。オフシーズンともなると焼き置きの魚が回転しないことは想像に易い。この店ではどんな魚がどのように焼かれて出てくるのかという興味もあったが、何よりも久しぶりに淡白な川魚の塩焼きが食べたくなっていた。
昼飯もまだ食べていなかったし、風呂の前の腹ごしらえにと「焼魚」の看板の前にある砕石駐車場の雪の上に車を止めた。

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車から降りると店から小柄なおばちゃんが現れた。
ごはんが食べられるかと聞くと大丈夫だと言う。
蕎麦屋などに良く見る一枚板のテーブルの並んだ店内席と、ビニールシートで囲まれた下屋の中に魚を焼く囲炉裏があって、その周りにカウンター席がある。私達はビニールの張られた扉を開き、囲炉裏カウンター席に腰を下ろした。囲炉裏の中心には火のついた炭が少し置かれていた。
火から離れたところに串に刺さったものが立てられていたが、それは骨酒用のもののようだった。
間もなくおばちゃんがお茶を運んでくれた。変わった香りのするお茶である。何のお茶かと尋ねると「目薬の木」のお茶だと言う。目と肝臓に良いらしい。
柱に掛けられた黒板が品書きになっていた。定食は「岩魚焼き定食¥1100」と「鮎焼き定食¥1000」、あとは単品で岩魚焼き、鮎焼き、みそもち、そば、うどんのほか、しもつかれなどの一品料理もある。私たちは岩魚焼き定食と鮎焼き定食をひとつづつ注文した。
「お茶は後ろのストーブの上の薬缶に入っているから好きに飲んでください。もう少ししたら魚を焼く人がきますんで」といって、私達はそこに残された。
炭の爆ぜるピシッピシッという音だけが静かに聞こえる。

数分後、ジーンズ地の作務衣を着た丸刈りの青年が現れた。
彼はこちらに挨拶をしてから徐に炭火の準備を始め、火が大きくなったところで下屋の外に出た。

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下屋のすぐ横には小さな人工池があった。
彼はその池の傍らにバケツを置き、網を持って池の中を伺った。
「おぉ...魚、これから穫るんだ」
魚の暴れるバシャバシャという水音にそれまで静かだった私達の心も掻き立てられた。

魚が焼けるのには10分ちょっとの時間が必要なのだそうだ。
その間、彼は私達に気遣ってかいろいろと話しかけてくれた。

「木が育つというのは早いものですね。私が小さい頃は低かった木も今では家よりも大きくなって、テレビが映らなくなってしまいました。うちのテレビは白黒テレビよりも映りが悪いです。外国の映画などやっていても字幕が読めないので全然わかりません。少し前に大きくなって邪魔な木があったので切りました。それは目薬の木だったのだそうで、今飲まれているお茶になっています。」

彼は人の目を真っすぐに見ながら、抑揚をつける事無く淡々と話し、語尾を濁らせる事がない。
それが私には気持ちよかった。

「私は馬頭高校という学校の水産科に行きました。馬頭高校という所は県内で唯ひとつの水産科のある高校で、そこは淡水専門の水産科なのですが、淡水専門の水産高校は全国でもひとつだけなのだそうです。周りの人達は魚釣りが好きで入っていた人が多いのですが、私は魚釣りは好きではありません。親がこの仕事をしていたもので水産の高校に行っておくか、と思って入りました。魚の養殖には興味がありました。高校を出てから就職したのですが、親に呼ばれて帰ってきてみると、この仕事をしなければならないような状況が用意されていました。親は釣りが好きで、釣り堀を始めたので一日中そっちに行っています。」

のんびり話を聞いているうちに魚は焼けた。

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魚が焼きあがる直前、彼はインターホンで母親に連絡をする。すると店内から温かい味噌汁とご飯が運ばれてくる。
私の岩魚焼き定食に、鮎を載せて記念撮影。

「この岩魚、大きいのを選びました。
人数が多い時は同じくらいのサイズのものを獲るので、大きいのを選ぶという事は出来ません。もし、次に来られた時に、今回より小さかったからと言って怒らないで下さい。今回が特別なんです。」

丁寧に御礼を言ってから頂いた。もちろんとても美味しかった。

「ひとつ、教えてもらいたい事があるんです。
たまにお客さんから、鮎と岩魚、どっちが美味しいですか、と聞かれる事があるんです。
何て答えたら良いのでしょうか。」

私が飲食業者と知ってか否かは定かでないが、私も幾つかの飲食店で働いているなかでこのような経験は何度かある。
「アップルパイvs洋梨のパイ」、「トマトソースのパスタvsオイルソースのパスタ」、なかには「ハンバーグセットvs天重セット」で質問された事もある。
以前、吉野家のカウンターで「牛丼vs牛皿・ライス」に悩む友人もいた。
「岩魚と鮎の焼魚定食¥2000」では解決しない問題だし、「鮎です」という思い切りの良い答えも違うだろう。もちろん「お好みですから」とか「ぜ~んぶ美味しいですよ~」というのも尤も過ぎて頓知が利いていない。

何て答えたらよいのでしょうか。

投稿者 nOz : 05:58 PM | コメント (0)

November 29, 2004

沼津の干物

沼津港によって
干物を買ってきた。

干物はなぜおいしいか?
大きな研究テーマである。

ためしてガッテン「ゼイタク!干物の極意」

巨大なアコウダイの干物もあった。
おいしそうだったが買いそびれてしまった。

投稿者 furu : 11:03 AM | コメント (2)

September 22, 2004

さんま

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21日は茨城県鹿嶋から水戸へとでかけました。

たまたま鹿嶋から水戸への途中、時間があったので大洗から海門橋を渡って那珂湊(なかみなと)、那珂湊漁港前の「那珂湊おさかな市場」なる市場にでかけました。
とにかく魚介類が豊富、周辺は回転寿司店だらけというところでありました。平日にもかかわらず結構買い物客で賑わっておりました。

刺し身、焼き魚、アサリ汁の定食を食して、やっぱり、折角だからというわけで、さんまを買いました。

大型の30cm超の新鮮なさんまが23尾、氷入りの発泡スチロール製箱入り、2,000-円(税込み)でありました。

もちろん、大変美味しゅうございました。刺し身用は2,800-円でありましたが、美味しいんだろうな。
箱には岩手宮古港とありますが、ここは茨城那珂湊港、どう流通しているんだろうかと思いました。

投稿者 AKi : 06:47 PM | コメント (1)

January 06, 2004

緋扇貝

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 緋扇貝(ひおうぎがい)という貝を、天草のかたが年末に送ってくださった。
日頃お世話になっているのはうちの娘たちなのだが、逆にこんなすてきなものを送ってくださったのだ。
かくも美しい色の貝が日本にいることをぼくは知らなかった。しかも、それが旨い。
天草の名物なのだそうだが、こんなに情報にあふれた時代にも知られていない名物というものがあることがうれしい。小ぶりの帆立貝ほどの大きさで、形も帆立貝のようだが色は4種類。
オレンジ、黄色、茶色、そして紫。貝殻のヒンジの部分が非対称なのが、並んだ貝たちにリズムを生む。
 地元では酒とバターを入れて焼くときいたけれど、貝殻をきれいなまま残したいから焼くわけにはゆかない。そっとしておくと貝殻を開いているので、刃の反ったグレープフルーツナイフを貝殻の間に差し込み、2枚を離れさせずに中身を切り離して刺身にした。帆立貝より味も歯ごたえも繊細でうまい。つぎに貝殻を傷つけない調理法として、貝殻の間から酒を注いで蒸し器に並べる。それでもやはり、味を確かめたくて少しだけ焼いた。
 刺身がいちばんうまかったが、それは貝殻を無傷で残すことができた満足感のせいなのかもしれない。この貝は、半分は目で食べるものなのだろう。

投稿者 tam : 12:48 PM | コメント (0)

November 14, 2003

雌伏する鯛

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 友人が先日の衆議院選挙に立候補した。
 出口調査では少しリードしていると喜ばせてくれたのに、開票速報が始まるとずーっと少しずつリードされ、小選挙区ではそのまま僅少差で負けてしまった。
 しかし、「比例区で入れるかもしれない」という若い市議の報告に、一同落胆の後に期待を回復して静かに待った。多くは選挙など不馴れな素人支持者だから落ち着かない。ポッキーの袋などが配られる。ときどき携帯電話が鳴る。しかし、じっと待っていたのは我々だけではない。2尾の鯛がいた。

 数時間を遡ると、選挙事務所にはまだ人々の数も少ない。30年近く前につくられた「ニュータウン」の商店街に開いた選挙事務所には、端に並ぶ折りたたみテーブルの上に「お勝手連」の女の人たちの作ったおにぎりやカップ麺とならんで白い箱がある。「香川県」という文字の書かれたシールのついた発泡スチロールの箱には鯛が2尾横たわっていた。「刺身にしておかないと間に合わないよ」と、包丁を手にまな板の前で袖を折った支持者。「送ってくれた人の気持ちからすれば、両手に持って写真に撮ってもらいたいんだから、まだよ」というご婦人。力関係と論理で、もちろんご婦人がおじさんに勝った。鯛は箱の中へもどり、雌伏の時を耐えている。候補者も始めは事務所に出てきたが「ずーっと候補者がいたんじゃあ格好がつかない。家で待っていて」と、この道のベテランに言われて、今は公団の一室で待機している。

 彼は、全く種類の違う選挙ですでに2回惜敗していた。2年半でこれが3回目の選挙。かつて入幕直後に「善戦マン」と呼ばれた寺尾をちょっと思い出した。やがて、「当確が出たって電話がきたわよ」と、だれかが大きな声で伝えた。候補者も呼ばれて事務所にやってきた。待ち構えていたおじさんは、勇躍、発泡スチロールの箱からとり出した鯛を両手に下げてきた。
 だが、「正式の報道までは何があるか分からないんだから、まだまだ!」と、さきほどの市議たちにたしなめられ、再度出鼻をくじかれたおじさんに連れられて鯛は箱の中へ。正面の折りたたみテーブルの上には名護からやってきた泡盛「久米仙」のかめも待っている。

 一同、テレビを注視する。・・・・やがてNHKのテレビでも正式に当選を伝えた。一旦は沈んだものだから、我々の喜びもひとしおだった。鯛は候補者の両手に下げられて写真におさまった。ようやく腕を振るう支持者によって2尾は紙皿の上の刺身に姿を変え、たちまち我々の腹におさまって満足を増幅した。久米仙のかめも口を切られた。
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 「うちの押入れにも何年も前の泡盛のかめがあるんですよ。ぼくが大学に受かった時に開けようとしたら、これくらいではまだまだといって開けてくれなかった。」と候補者の息子。今回それが開けられたか否かは、まだ聞いていない。
ぼくが娘と一緒に家に帰り着くと、時計は3時半を回っていた。

投稿者 tam : 10:14 AM | コメント (7)