November 09, 2004

米という固体を、なぜ重量で量らず体積で量るのか。
このところ、この件についてぼんやり悩んでいる。

例えば菓子の場合、小麦粉も砂糖も、何カップ、で示すレシピがあるが、私はこれが苦手である。散らかるし、やり難い。
デジタルスケールを使って、バターも生クリームも、gで計量した方が作業が早く確実だ。
ドレッシング等、調味料を合わせるときも、計量スプーンより、デジタルスケールを使えば、ボールひとつでことが済む。
このデジタルスケールがすっかり普及した今、それでも米は合で量る説明が多いのはなぜなんだろう。
試しに、手元にある200ccの計量カップで、1カップの重さを10回量ってみた。
結果は、160gが2回、162gが4回、164gが4回、であった。思っていたより安定しているので驚く。
計量の際は、表面をきっちり擦り切ることが肝心。

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これは百円ショップで買ったカップとスプーン。この長いスプーンは擦り切り用のヘラとしても使えるし、底の深い瓶の中のものを取り出す時にとても便利だ。

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ちなみに、1gの米の量はこのくらい。地元のコシヒカリ約70粒。
4gの差で280粒・・・うーむ、多いのか、少ないのか・・・

さて次の行程。2カップ、320gの米を炊くことにする。(1合では150gだそうだ)
乾燥した米に対して、水は体積比で2割増の量で炊くが、吸水後の米に対しては同割で炊く。
つまり米は体積の約2割の水分を吸収する。
吸水前の米は乾燥状態が一定ではないが、生米が吸収出来る水分の量はほぼ一定だから、水加減は吸水後に決めるのがよいという。
浸水15分、ザルに上げて15分。
計量する。吸水した米の体積は、2カップと、残り半分に満たないくらい。ほほー、云われる通り、ほぼ2割増だ。
重さを量ると384g。電卓を取り出す。えーと320gの120%だといくつに・・・げげげ!384g!
恐ろしいほどに完璧な結果を見てしまった・・・ああびっくりした。

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で、200ccに対して160gだから、384gに対して480ccの水で炊く。2カップと半分弱だ。
これは、一人暮らしを始めた時、初めて自分で買った鍋。蓋はフライパンとして使えるし、無水調理も出来るし、ダッチオーブンのように蓋を熱して上火をきかせるオーブン調理も出来るすぐれもの。
かれこれ15年使っている。
はじめ強火、ブシューといったら弱火で13分、匂いを確認しつつバッと火力を上げてすぐに消し10分蒸らす。

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炊きあがり。
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朝ご飯は、卵ごはん。

感想。
重量でも体積でも、丁寧に量ればどちらでもおいしく炊くことができるような気がします。
ただ、濡れた米を計量カップで量るのは作業性が悪い。この点で、デジタルスケールが優位であると思いました。
丁寧な仕事、常識的範囲の調理技術、そして良い状態の米があれば、ご飯はおいしいってことですね。
これにてレポート終了。
体積で量ることの良さについて考えるのが面白そうなので、今後の課題とします。

投稿者 noz : November 9, 2004 01:22 AM
コメント

たまには土鍋で米を炊くというのもようございますです。
新米の季節以前から、ホームセンターで炊飯用の底の深い土鍋や焼き芋用の土鍋が目立っていましたが、はやってるんでしょうか、土鍋。ピザ用の土鍋もあるくらいで。
ウチで電気炊飯器を使わないのは、たまにしか炊かないものですから、場所を取るのが嫌なのと、つい保温できるからと炊きすぎたり、食べ切らなかったりするからなんです。
それに水加減を釜の目盛りに甘えがちなのもよろしくありません。
でもやっぱり、あの便利さを使いはじめたら、もうずっと頼ってしまいそうで、私は炊飯器を天井裏にしまってしまいました。

Posted by: noz : November 12, 2004 04:38 PM

慎重にして厳密なる計量を旨とする「精密炊飯」を実行している秋山です。

しかし、そうもいかぬ事情もあり、昼、炊飯の準備をし、電気炊飯器にタイマーをセットし夜炊いておくという反則を犯してしまいました。
しかし、いつもと変わりなくおいしくいただけた.......のでありました。

Posted by: AKi : November 11, 2004 11:21 PM